ひさびさの更新になってしまいました。
さて屋久島でのお話をもうすこし。
屋久島の野生動物として代表的なものに、ヤクザルそしてヤクシカがいます。その名の通り、屋久島固有種のシカなのですが、この両者はとても密接な関係にあって、サルをおっていると、必ずどこかでシカに出会います。
ご存知のとおり、猿は縦横無尽にうごき、そして木に登り、実や葉、昆虫などをたべるわけですが、このとき、地面には、青々としたやわらかい枝先、そしてサルがおとした果実などがおちてくるので、それはシカにとっても、魅力的な食べ物となり、サルたちのいる真下でシカたちもおいしそうについばむ姿もよく見られます。
あれは、森に通いだして3、4日目のことだったでしょうか。
ふと、横の方に誰かの目線を感じたような気がして、目を凝らしてみると、木々の幹のあいだに とても立派な角と、グレーの豊かなあごひげを蓄えた老齢の雄鹿でした。
ずっとこちらを見据えているその弓形の澄んだ瞳は、全てを見通しているような眼差しでした。 わたしが驚かすことのないよう、ゆっくり頭を下げるとくるっときびを返して、振り返ることなく谷間に姿を消しました。
あの鹿に会ったのは、その時が最初で最後でした。
*写真は別の壮年の牡鹿
さて屋久島でのお話をもうすこし。
屋久島の野生動物として代表的なものに、ヤクザルそしてヤクシカがいます。その名の通り、屋久島固有種のシカなのですが、この両者はとても密接な関係にあって、サルをおっていると、必ずどこかでシカに出会います。
ご存知のとおり、猿は縦横無尽にうごき、そして木に登り、実や葉、昆虫などをたべるわけですが、このとき、地面には、青々としたやわらかい枝先、そしてサルがおとした果実などがおちてくるので、それはシカにとっても、魅力的な食べ物となり、サルたちのいる真下でシカたちもおいしそうについばむ姿もよく見られます。
あれは、森に通いだして3、4日目のことだったでしょうか。
ふと、横の方に誰かの目線を感じたような気がして、目を凝らしてみると、木々の幹のあいだに とても立派な角と、グレーの豊かなあごひげを蓄えた老齢の雄鹿でした。
ずっとこちらを見据えているその弓形の澄んだ瞳は、全てを見通しているような眼差しでした。 わたしが驚かすことのないよう、ゆっくり頭を下げるとくるっときびを返して、振り返ることなく谷間に姿を消しました。
あの鹿に会ったのは、その時が最初で最後でした。
*写真は別の壮年の牡鹿
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by tropi-kana
| 2007-11-06 20:41
| 屋久島